壊れているものや仕事ができない人などに対して使われることが多い「ポンコツ」。
場合によっては、ポンコツという言葉を使わないほうがいいシーンは多数あります。
本記事では、ポンコツの適切な言い換え、ビジネスシーンでの考え方を紹介します。
ビジネスシーンで適切な言葉選びをしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「自分ってポンコツだなぁ…」と悩んでいる人はこちらの記事も読んでみてください!



少しでも悩みが軽くなると嬉しいです!
ポンコツの意味を把握しよう
まずはポンコツの意味を確認しましょう。
ポンコツはもともと、壊れたものや車そのものを指す言葉として使われていました。
たたくときの音が「ポン」「コツン」と聞こえることからポンコツという言葉が生まれたといわれています。
転じて、人に対しては仕事ができない、ミスが多い、コミュニケーションが苦手など、ほかの人より劣っている部分を指すときに使うことが多いです。
あまりいい意味で使われる言葉ではなく、カジュアルすぎる印象を与えるため、ビジネスシーンでは使わないほうがいい言葉といえるでしょう。
とくに取引先など外部の人や上司には使わないようにしましょう。
同僚や部下に対して使っても傷つけてしまう可能性があります。
ポンコツという言葉が思い浮かんでも、別の言い方をすることが大切です。
ポンコツの言い換えをシーン別に解説
ポンコツはどのように言い換えられるのかを、シーン別に見てみましょう。
相手を傷つけず、場を和ませる言い方などを知っておけば、とっさのときに相手を傷つけてしまう心配を減らせます。
ビジネスシーンで伝えたいとき
ビジネスシーンでポンコツという意味を伝えたいときには、以下の言葉があります。
- 不完全
- 欠陥品
- ジャンク品
- スクラップ
- 無能
いずれもポジティブな意味で使われることは少なく、人ではなくものに対して使われることが多いです。
自分が言われたら嫌な気持ちになることが予想される言葉も多いです。
業務上で仕事ができないと感じる相手に対してもこれらの言葉は使わないほうがいいでしょう。
ポジティブに使いたいとき
ポンコツは、ネガティブなシーンだけでなくポジティブなシーンに使うときもあります。
仲のいい相手の抜けている部分も含めて親しみを感じている場合には、ポンコツのほかにも以下の言い換えができます。
- おたんこなす
- へなちょこ
- ヘタレ
これらはポンコツと同様カジュアルな雰囲気があり、砕けた話ができる相手には使うことが可能です。
ですが、場合によっては相手を傷つけてしまうこともあります。
自分と相手の関係性を適切に見極めて使いましょう。
まだ使っていいかわからない場合は、相手から自分がそのように言われたらどう感じるかを考えることがおすすめです。
ほめ言葉として使いたいとき
ほめ言葉として使いたいときは、以下のような言い換えがあります。
- 天然
- 天然ボケ
- おっちょこちょい
- うっかり
- 可愛い
笑える程度のミスや迷惑がかからない程度の間違いであれば、そんな部分も含めて愛らしいと感じていることを伝えられるでしょう。
ただし、こちらはほめているつもりでも相手にとっては悪い意味にとらえられてしまう可能性もあります。
自分のほうが立場が上の場合はつい言葉もカジュアルになってしまいがちですが、良好な関係を築くためにも言葉は慎重に選びましょう。
ポンコツの類義語や対義語を紹介
ポンコツの類義語や対義語も確認しておきましょう。
上記で紹介した以外にもポンコツには多数の言い換え表現があります。
適切な言葉を選び、相手を傷つけない話し方を身に着けてくださいね。
ポンコツの類義語
ポンコツの類義語には、以下の例があります。
- うどの大木
- でくの坊
- ボロボロ
- へっぽこ
- ちゃち
- くず
- ガラクタ
- 欠陥
- 天然
- うっかり
見聞きしたことがある単語も多いのではないでしょうか?
いずれもカジュアルな響きの言葉が多く、ビジネスシーンなどかしこまった言葉遣いが求められるシーンには適しません。
また、ものに対して使われる言葉も多いです。
ポンコツはもともと壊れた機械や中古車などを指す言葉なので、類義語であっても人には使わないことがおすすめです。
仲のいい相手であっても、シーンによっては失礼にあたる言葉も多いので、使う場所や相手は慎重に選びましょう。
親しい間柄でも、自分が言われたら傷つく言葉は選ばないことが大切です。
天然、うっかりなど、できるだけ柔らかい表現を選ぶと、相手を傷つけることなく会話を進められるでしょう。
ポンコツの対義語・反対語
ポンコツの対義語、反対語には、以下の例があります。
- 新品
- ピカピカ
- まっさら
- 優秀
- 優良品
- しっかり者
ポンコツは、壊れた機械や中古品など、使えないものを指すシーンが多いです。
そのため、真新しいものを意味する言葉が対義語として挙げられます。
人に使う場合は仕事ができない人などに対して用いられることが多いです。
対義語としてはしっかり者や優秀など、仕事ができる人材を指す言葉が使われます。
英語でポンコツは何と言う?
英語でポンコツを表現するには、以下の言葉を用います。
- junk
- piece of junk
- rubbish
- clutter
- useless
- creaker
- beat-up
- scum
いずれも、ガラクタやごみクズ、混沌とした様子を示す言葉です。
人に対して使うと失礼にあたる言葉が多いため、語学に自信がない方は使わないほうがいいでしょう。
また、ある程度英語ができる方であっても、ビジネスシーンや初対面の相手には使わないようにすることがおすすめです。
どのような言葉が適切か、英語圏の友人や同僚などに質問すれば、新たな語彙を身に着けられるでしょう。
ビジネスで「ポンコツ」を避けるべきシーン
ビジネスでポンコツという言葉を使わないほうがいいシーンを紹介します。
ビジネスシーンではポンコツという言葉を避けることがおすすめですが、あくまで身内だけなら使っても問題ありません。
ですが、以下のようなシーンでは別の言葉を選び、適切なコミュニケーションを意識しましょう。
普段の職場のなかで
普段の職場では、ポンコツという言葉を使わないことをおすすめします。
職場ではどのような人が話を聞いているかわからず、上司や部下などをポンコツ呼ばわりしていると本人に知られる可能性があります。
本人に知られることで信頼関係にヒビが入り、業務上のやり取りに支障をきたすかもしれません。
職場で使うときはあくまで飲み会などカジュアルな場面、相手を傷つけない場面を選ぶようにしましょう。
目上の人に対して
目上の人に対しては、ポンコツという言葉は使わないようにしましょう。
ポンコツは可愛らしい響きであるものの、出来損ないや仕事が出来ない人といった印象が強いです。
とくに目上の人は言葉遣いを重視する傾向にあるため、一度使うだけでも悪い印象を抱かれてしまいます。
社内ではもちろん、取引先や顧客などにも使わないようにしてください。
自分のことを指す場合でも、会議や打ち合わせなど公式な場面では言葉を選びましょう。
初対面の人に対して
ビジネスで初対面の人に対しても、ポンコツという言葉は避けましょう。
信頼関係がきちんと構築された人に対してポンコツと言うことはあっても、相手のことをよく知らない状況では使うべきではありません。
初対面でポンコツと言われるといい気分にはならず、今後の取引や業務に支障をきたす可能性もあるでしょう。
これからどのような関係になるかわからない相手に対しては言葉を選び、徐々に信頼関係を構築していくことが大切です。
海外の方に対して
海外の方に対しても、ポンコツという言葉は使わないようにしましょう。
ポンコツはそもそもカジュアルな言葉で、日本語がある程度わかる方であっても理解できない可能性があります。
ポンコツの意味を後から知ったら、本人を傷つけてしまうでしょう。
人によっては侮蔑されたと感じる可能性もあります。
自分ではいい意味で使っているつもりでも、相手にとっては性格に問題がある、信頼関係を築くつもりがないと思われるかもしれません。
とくに言葉を勉強中の方に対しては、ポンコツは使わないことがおすすめです。
ビジネスシーンで「コンポツ」と言われたときの改善策
ビジネスシーンで、自分ではなく相手がポンコツという言葉を選ぶこともあります。
ポンコツと言われてしまったら、なぜそう言われたのかを考えたうえで適切な改善策を考えましょう。
なぜポンコツと言われたのか分析する
まずはなぜポンコツと言われたのかを分析してみてください。
指摘された部分が自分で改善できるのであれば、それに向けて対策を考えていくことが可能です。
ですが、なかには自分で改善できない点を指摘されることもあるでしょう。
そもそも言われた相手と性格面の相性が悪い、職場の環境が悪い、自分が不得意な仕事を任されたなどのケースもあります。
自分で改善できない点を指摘されても対策を取ることは難しいので、その場合は気にしすぎることなく、自分ができることをコツコツと積み重ねることがおすすめです。
業務上のミスを減らす
仕事面でポンコツと言われた場合は、業務上のミスを減らすことが大切です。
スケジュール管理や進捗管理、提出書類など、初歩的なミスを減らすことで、ポンコツと言われにくくなるでしょう。
焦って仕事をしても悪い結果になってしまう可能性もあるので、何度も確認して慎重に作業を進めることが大切です。
一度で劇的に変わることはできなくても、日々の積み重ねで改善できることはたくさんあります。
「どうせ自分はポンコツだから」と諦めず、できることから進めていきましょう。
コミュニケーションを取る
周囲と積極的にコミュニケーションを取ることで、ポンコツを改善していくことは可能です。
ポンコツと言われる人のなかには、周囲とコミュニケーションが取れていないことで進捗管理ができない、円滑に業務を進められない人もいます。
業務上の内容を周囲に相談するだけでなく、休憩時間などで会話を積極的にするように意識してみましょう。
相手のことを理解すれば、悩みがあるときに気軽に相談できたり、反対に相談してもらえたりします。
その結果信頼関係が生まれ、支え合いながら仕事を進められるようになるでしょう。
いい意味の可能性も考慮する
ポンコツという言葉は、いい意味で使われることもあります。
天然、可愛いなどの意味合いでポンコツという言葉を使うときもあり、必ずしも悪い意味だけとは限りません。
自分がポンコツと呼ばれたことで周囲が和んだ、ポンコツと言われて嫌な気持ちにはならなかった場合は、いい意味、ほめ言葉である可能性も考慮しましょう。
その場合はあまり気にしすぎる必要はなく、ちょっと抜けた部分も自分の魅力だと捉えることが大切です。
パワハラの場合は周囲に相談する
自分が変えられないことでポンコツと罵られる、何もミスをしていないのにポンコツと呼ばれるなどの悩みは、周囲に相談してみましょう。
なかには相手が傷つくことを考えずにひどい言葉を使うパワハラ体質な人もいます。
そのような人が上司になってしまったら運が悪かったと考え、我慢せずに周囲に相談してみてください。
伝えにくい環境であれば、第三機関に相談することも大切です。
企業との間に入って事実確認をしてくれる機関に相談すれば、自分一人では対応しきれないパワハラも解決できる可能性があります。
周囲に相談することで、自分が転職するだけでなく、異動する、または上司を異動させるなど、選択肢も広がります。
生活の基盤を見直す
ビジネスシーンでポンコツと言われた場合でも、生活自体を指摘されている可能性もあります。
自分の生活を振り返り、どの部分ポンコツと指摘されたのかを考えてみましょう。
夜更かししすぎて寝坊、遅刻が続いているのであれば、早寝早起き、朝型の習慣を身に着けることがおすすめです。
身だしなみを指摘された場合は、日頃から清潔感のある装いを意識しましょう。
髪やヒゲ、爪を整える、服のシワや汚れを取るなど、最低限のラインでも清潔感を演出することは可能です。
生活の基盤を見直すことで生活や仕事への意識も変わり、ポンコツと呼ばれにくくなるでしょう。
ポンコツの言い換えを覚えて使い分けよう!
ポンコツは仕事ができない人などに対してつあくぁれることが多い言葉です。
ビジネスシーンで使うと、相手を傷つけたり、侮蔑したりしてしまう可能性があります。
カジュアルな言葉でもあるので、使うときは適切かどうかを慎重に考えましょう。
本記事で紹介した言い換えも参考に、ビジネスやプライベートなど、シーン別に言葉を使い分けるようにしてくださいね。